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技術情報や大学の授業で使用した演習をメモしていきます。このブログは個人のメモで、所属企業や大学の公式情報ではありません。

CEATEC『HoloLens 2』プレゼン解説

ブログをご覧いただきありがとうございます!!

今回は CEATEC のマイクロソフトブースで実施した Hololens 2 のステージプレゼンを振り返ってみたいと思います。
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今回は前編で、HoloLens 2 のハードウェアの進化を中心にご紹介していきます。
後編では、Dynamics 365 ビジネスソリューションとの連携で進化する HoloLens 2 の業務利用をご紹介します。

目次

Overview

マイクロソフトは 10/15-18 に幕張メッセで開催された CEATEC に出展しました。
今年の CEATEC は従来の家電見本市から大きく変わって、超スマートシティの実現に向けた Society 5.0 がテーマになっていました。

マイクロソフトブースでは、Intelligent Edge、Smart Space、Intelligent Manufacturing、Smart Store、Financial、Agriculture などのソリューションを体験できる展示コーナーと、ミニステージのプレゼンテーションを実施しました。
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僕のミニステージのプレゼンでは、HoloLens 2 の進化のポイントと新しい働き方を実現する活用例を、デモを交えてご紹介しました。

HoloLens 2 のデモは声優でベストカラアゲニストの有野いくさんに担当してもらいました。有野さんは HoloLens だけではなく xR 界隈での活躍の場が多いので、ご存知の方も多いですよね。
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HoloLens は 3年前に世界初のホログラフィックコンピューターとしてマイクロソフトが発売しました。Windows 10 Holographic という OS を搭載した All in One 型のデバイスで、バッテリーを搭載して完全なワイヤレスで使用することができます。
現実の空間を 3D スキャンして、透明なレンズの中に映像を立体的に表示することができます。表示された映像は自由に操作することができます。
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今年、新バージョンの HoloLens 2 が発表されて、2019年後半に出荷を予定しています。
CEATEC のステージでは発売前のデバイスを使用して HoloLens 2 の進化を解説しました。
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快適性の向上

1 つ目の進化のポイントは『快適性の向上』です。
HoloLens 2 の 重量は 566 グラム、HoloLens 1 が 579 グラムなので数字だけを見るとそこまで大きな違いはありません。
HoloLens 1 Hardware
HoloLens 2 Hardware
それでも HoloLens 2 を初めてかけるとその安定感に驚く方が多いと思います。

HoloLens 1 は重心がかなり前に寄っていて、フロントのレンズから約 12mm のところに重心点がありました。HoloLens 2 ではこれが約 70mm の位置に変わってほぼ頭の中心に来るようになりました。
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CEATEC のステージで有野さんも話していましたが、デモの時にはステージ上を動き回ることが多いですが、ずり落ちてくる感覚が無く安定しているので安心して動くことができるようになりました。

HoloLens 2 は単一サイズで、後頭部のダイヤルでサイズを調整します。どのような頭の形状にもフィットするように、世界中の様々な国の方の頭の形状をスキャンしてデザインされました。これによって 14 歳以上の約 95% の方の頭にフィットするユニバーサルフィットを実現しました。
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没入感の向上

2 つ目の進化のポイントは『没入感の向上』です。

視野角

HoloLens は透明なレンズに映像を映し出す仕組みなので、かける前も後も現実の世界はそのまま見えています。そのため、VR (バーチャルリアリティー) のように高い没入感を追及したデバイスではありません。しかし、現実の世界とデジタルの世界を融合するためには映像が表示される範囲 (視野角) が重要になってきます。

HoloLens 2 では視野角が対角線で 2 倍大きくなって、従来のように HoloLens 内の立体映像 (ホログラム) が途中で切れてしまうことが少なくなりました。
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ハンドトラッキング

HoloLens 2 では操作も大きく変わりました。
従来は HoloLens の先の空間に見えるカーソルを合わせてエアタップというジェスチャーで操作をしていました。

HoloLens 2 は両手の指を認識していて、表示されているホログラムを直接つかんで動かすことができるようになります。
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CEATEC のデモで使用したアプリでは、HoloLens 2 の基本的な操作をご覧いただけるように、有野さんに 3 つの操作をしてもらいました。
- 人差し指 または 手のひらでボタンを押す
- ノブをつまんでスライダーを動かす
- キューブをつかんで回転させたり、大きさを変える
指との距離に合わせて映像と音を変化させることで、実際には無い触覚的なフィードバックを補うようにしています
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(CEATEC のブースはお客様が多すぎてステージの写真が撮れなかったので、別のイベントのデモの様子です)

詳しく知りたい方はこちらの『API リファレンス』をご覧いただくとして、簡単に書くと Joints(指の関節位置) の Position(位置) と Rotate(向き)を取得することができます。両手の人差し指の先の Joint にコライダー(映像と接触する部分)を設定して、指先での操作ができるようになっています。

複数の指を使用する今回のアプリでも、コライダーは左右 1 つずつしか設定していません。
すべての指にコライダーを設定することも不可能ではないですが、操作中に他の指が触れて誤動作を起こしやすいので、各指の干渉やボタン等の押し間違いを回避するように開発するか、人差し指にのみコライダーを設定することをおすすめします。
また Bounding Box を使用することで、映像と音で触覚的フィードバックを補うことも考慮してください。
詳しくはこちらの設計ガイダンスを参考にしてみてください。

アイトラッキング / ボイスコマンド

操作は指だけではなく、視線や音声でも行うこともできます。
HoloLens 2 は内側に取り付けられた赤外線カメラで黒目の動きを計測しています。これをアイトラッキングと呼んでいます。
また、フロント部分にある 5 チャネルのマイクアレイで音声コマンドも使用することができます。
これによって視線や声による操作が可能になっています。
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例えば、作業しながら手順書を見る場合、指での操作では一度作業を中断する必要がありますが、アイトラッキングや音声コマンドなら手はそのままで手順書の必要な個所を表示することができるようになります。


今回はここまで CEATEC のブースステージで実施したプレゼンから、HoloLens 2 の進化をハードウェアの観点を中心にご紹介させていただきました。

今回もお読みいただいてありがとうございました!