今日もブログをご覧いただきありがとうございます!!
今回は MRTK v2.2.0 のサンプルをビルドして HoloLens 2 や Unity で動かしてみたいと思います。
これから HoloLens 2 の開発を始めようという方は参考にしてみてください!
HoloLens 2 が手元になくても Unity で動かすところまではできます。
既に HoloLens 1、HoloLens 2 の開発をしている方にはおなじみの手順ですね。
開発環境の構築がまだの方は、先にこちらの構築手順を参考にして開発環境をセットアップしましょう。
blog.atsushisz.jp
ちょっと長いけど頑張って作っていきましょう!
目次
- アセットパックのダウンロード
- 新しい Unity プロジェクトを作成
- プロジェクトを構成
- Mixed Reality Took Kit アセットパックをインポート
- Examples アセットパックをインポート
- シーンを開く
- Unityでテスト
- アプリケーションのビルド
- デバイスへの配置
アセットパックのダウンロード
まず、MRTK v2.2.0 のアセットパックをダウンロードしましょう
GitHub にアクセスして以下のアセットパックをダウンロードしてください
github.com
Microsoft.MixedReality.Toolkit.Unity.Examples.2.2.0.unitypackage
Microsoft.MixedReality.Toolkit.Unity.Foundation.2.2.0.unitypackage
新しい Unity プロジェクトを作成
Unity で新規のプロジェクトを作っていきましょう
ここで指定したプロジェクト名は後半の手順でも使うのでわかりやすい名前にしておいてください
Unity Hub を起動してください
プロジェクトタブで右上の[新規作成]ボタンをクリックしてください
※Unityを複数バージョンインストールしている場合はドロップダウンリストから[2018.4.12f1]を選択してください
テンプレートで[3D]を選択、プロジェクト名に任意の名前を入力、保存先を指定したら[作成]をクリックしてください
僕はプロジェクト名を「MRTKv2Examples」という名前にしました
Unity を初めて起動する場合、ファイアウォールの警告が表示される場合があります
[アクセス許可する(A)]をクリックして Unity に通信を許可してください
少し待つと Unity エディターが起動します
プロジェクトを構成
HoloLens 2 用に Unity プロジェクトを設定していきます
[File]>[Build Settings...]をクリックしてください
[Universal Windows Platform]を選択して[Switch Platform]をクリックしてください
[Player Settings...]をクリックしてください
インスペクターウィンドウ (Inspector) の[XR Settings]で[Virtual Reality Supported]のチェックをオンにしてください
[Enable Depth Buffer Sharing]のチェックを外してください
[Stereo Rendering Mode*]のドロップダウンリストから[Single Pass Instanced]を選択してください
これで設定できました
Build Settings のウインドウは右上の[X](閉じる)ボタンで閉じておきましょう
Mixed Reality Took Kit アセットパックをインポート
GitHub からダウンロードしたアセットパックをインポートしていきます
[Assets]>[Import Package]>[Custom Package...]をクリックしてください
GitHubからダウンロードした Microsoft.MixedReality.Toolkit.Unity.Foundation.2.2.0.unitypackage
のアセットパックを選択して[開く(O)]をクリックしてください
全ての項目のチェックがオンになっていることを確認して[Import]をクリックしてください
インポート中に「MRTK Project Configurator」というウインドウが表示されます
インポートが終わってプログレスバーが表示されなくなったら[Apply]をクリックしてください
Examples アセットパックをインポート
GitHub からダウンロードしたサンプルのアセットパックをインポートしていきます
[Assets]>[Import Package]>[Custom Package...]をクリックしてください
GitHubからダウンロードした Microsoft.MixedReality.Toolkit.Unity.Examples.2.2.0.unitypackage
のアセットパックを選択して[開く(O)]をクリックしてください
全ての項目のチェックがオンになっていることを確認して[Import]をクリックしてください
シーンを開く
今回はハンドインタラクションのサンプルシーンを使用します
他にも様々なサンプルシーンが用意されているので試してみてください
プロジェクトウインドウ (Project) で [Assets]>[MixedRealityToolKit.Examples]>[Demos]>[HandTracking]>[Scenes]>[HandInteractionExamples]をダブルクリックしてシーンを開いてください
[Import TMP Essentials]ボタンをクリックしてください
インポートが終わったら TMP Importer のウインドウは右上の[X](閉じる)ボタンで閉じておきましょう
Unityでテスト
ハンドインタラクションのサンプルシーンを Unity で試してみましょう
HoloLens 2 の実機がなくても一通りの動きは確認できます
[Play]ボタンを押すとゲームビューにハンドインタラクションの画面が表示されます
キーボードとマウスを使用して以下のように操作ができます
【シーン内の移動】
操作 | キー | 説明 |
---|---|---|
カメラ前後左右移動 | ![]() |
W / A / S / D キーを使用してカメラを 前方 / 左 / 後ろ / 右 に移動 |
カメラ上下移動 | ![]() |
Q / E を使用してカメラを垂直方向に移動 |
カメラ回転 | ![]() |
マウスの右ボタンを押したままにしてカメラを回転 |
【手の入力をシミュレート】
操作 | キー | 説明 |
---|---|---|
右手の有効化 | ![]() |
スペースバーを長押しすると右手が有効になります |
手を動かす | ![]() |
スペースバーを押したままマウスを動かして手を動かします |
奥行方向に手を動かす | ![]() |
マウスのスクロールホイールを使用して、手の奥行きを調整します |
ピンチジェスチャ | ![]() |
マウスの左ボタンクリックでピンチジェスチャを行います |
手を常時表示 | ![]() |
T / Yキーで手が常時表示されます |
手を回転 | ![]() |
Ctrl キーを押しながらマウスを動かして手を回転させます |
アプリケーションのビルド
アプリをビルドして Visual Studio のソリューションを作成していきます
ここからの手順では Unity のプロジェクト名、Visual Studio のソリューション名、Visual Studio のプロジェクト名 が出てきます
同じ名前なので紛らわしいですが、スクリーンショットを見ながら設定個所を確認してください
[File]>[Build Settings...]をクリックしてください
[Add Open Scene]をクリックしてシーンを追加してください
[Build]ボタンをクリックすると、フォルダーの選択画面が表示されます
「App」という名前の新しいフォルダーを作成して[フォルダーの選択]ボタンをクリックしてください
※フォルダー名は任意です
マシンのスペックにもよりますが、ビルドに時間がかかるので一息ついて待ちましょう
ビルドが終わるとエクスプローラーが表示されます
ビルドの際に作成した[App]フォルダーを開いて、Unity プロジェクト作成時に指定したファイル名のソリューションファイル(.sln)をダブロクリックして Visual Studio 2019 で開いてください
僕は Unity のプロジェクト名を「MRTKv2Examples」にしたので、「MRTKv2Examples.sln」というファイルを開きます
ファイルを開くと少しの間バックグラウンドタスクが実行されます
左下のアイコンのアニメーションが止まるまで少し待ちましょう
アイコンをクリックすると進捗がプログレスバーでわかります
ソリューションエクスプローラーでソリューションを右クリックして、[プロパティ(R)]をクリックしてください
[シングルスタートアップ プロジェクト(S)]が選択されていて、プロジェクト名が Unity プロジェクト作成時に指定したプロジェクト名になっていることを確認してください
もし違う場合は上記の通り修正して[OK]をクリックしてください
構成を[Release]ターゲットプラットフォームを[ARM]緑色の矢印のターゲットを[Device]に指定してください
デバイスへの配置
アプリをビルドして HoloLens 2 に配置します
HoloLens 2 の電源を入れて USB-C ケーブルで PC に接続してください
[デバッグ]>[デバッグなしで開始(H)]をクリックしてください
初めて HoloLens 2 にアプリを配置する際にはペアリングが必要です
ビルドが終わって PIN の入力画面が表示されたら HoloLens 2 で PIN を確認しましょう
HoloLens 2 で[設定]アプリを起動してください
[更新とセキュリティ]>[開発者向け]を開いて[ペアリング]をタップしてください
PIN が表示されたら Visual Studio のウインドウに入力して[OK]をクリックしてください
これで HoloLens 2 に配置されてアプリが起動します
アプリが起動したらUSBケーブルを抜いても大丈夫なのでいろいろなハンドインタラクションを試してみましょう!!
ハンドインタラクションのコントロールの説明はこちらを参考にしてください
hololabinc.github.io
今回はサンプルをビルドして HoloLens 2 で実行しました
サンプルに含まれている他のシーンもいろいろと試してみてください!
それでは、今回もお読みいただきありがとうございました。